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武井さんにインタビューしてみました(下)

2025年は早くも3分の1が過ぎ去り、桜は瞬く間に散り、蒸し暑さすら感じる季節になりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。

春は、別れがあれば出会いもある。WESEEKも例外ではなく、3月までに数名のインターン生が卒業し、新規インターン生が続々と応募・入社しております。創業20周年を迎える2025年度も、私たちと共に歩むインターン生との出会いを心待ちにしています!

インタビュー後半戦

こんにちは。戦略企画室インターン生の黒川です!

本ブログは『武井さんにインタビューしてみました(上)』の続きとなっております。まだ上巻をご覧になっていない方は、そちらもチェックしてみてください!

今回の内容と目的

インタビュー前半では、WESEEK代表・武井さんに、IT企業そのものやWESEEKについての予備知識(普段どんな仕事をしているか、どんな風に働いてるか、etc.)を持たない人間の目線で、疑問に思ったことを訊ねていきました。

今回はインタビュー後半のようすをお届けします!今回取り扱う内容は、大きく分けて2つです。

1つ目は、WESEEKの戦略企画室について深掘りしていきます。WESEEKならではの個性的な部署名ということもあり、企画室への配属を希望したインターン生は、採用面接にて武井さんから企画室の業務について説明を受けることになります。

2つ目は、WESEEKに入社するインターン生への思いを伺います。約10年前からWESEEKは多くのインターン生を受け入れており、おおよそ正社員と同数のインターン生が在籍しています!これは他の企業と比較して特徴的な側面であり、「社員・インターン比を4:1に統制する」といったことを行っていません。

2025年度もこれまでと同様、エンジニア・デザイナー・企画室のすべてにおいて、インターン生を積極的に募集中です。「自分の得意なことを仕事で発揮したい」「スキルを磨きたい」「現役のプログラマーと一緒に働いて刺激を受けたい」そんな学生の皆さんをお待ちしております。

戦略企画室の業務をご紹介

参考までに、企画室インターンで定型的に行われている業務を4つご紹介します。特にインタビュー前半はこれらの内容を前提に話が進みますので、ご一読ください↓↓↓(より詳しく知りたい方はこちらをクリック)


①社内イベントや福利厚生制度を発案・実行します
 社内イベントについて詳しく知りたい方はこちらをクリック

②ブログを書きます
 社内イベントなどのWESEEKでの出来事や、社員・インターン生へのインタビューなどを発信しています。定期的に更新しているので、気になったものから遡ってご覧ください!

③社内通貨"WSD"を管理します
社内のコミュニケーション活発化をねらった、WESEEK独自の通貨制度です。「通貨」としたことで、単なるポイント制度にはない長所が生まれました(後述)。主に、同僚への日頃の感謝や退職する方へのお別れの言葉などを送信したり、講習会を主催、あるいはそれに参加したりすることで、企画室から社員に通貨の流れが発生します。社員はその通貨を使用して、企画室が提供するサービスを購入することができます。

④SNSを運営します
 広報活動に意欲的なインターン生が入ると更新が活発化します。私もいろいろ投稿案を練ってるので更新をお楽しみに~ 主にInstagramを運営してます。リンクはこちら


企画室では、各インターン生がオリジナルの施策を編み出し、会社をよりよい方向へ成長させるための業務を行っていきます。

以上を踏まえ、インタビュー後半の目的を以下のように設定します↓↓↓

「自身はエンジニアである武井さんが、会社を経営する立場になって、エンジニアとは別に『戦略企画室』を設定し、インターン生を多く受け入れるスタイルを採るようになった理由・背景を探る」

インタビュー再開

戦略企画室について

戦略企画室が生まれた流れ

―戦略企画室自体は、どういった経緯で誕生したのでしょうか?

ウチは創業当初から社員の大半がエンジニアで、彼らにはプロのエンジニアとして業務に集中して欲しかった。そうすると、エンジニアリング以外の雑務をどう処理するか問題になります。昔、社員6,7人とかで運営してた頃は事務経理のアルバイトの子が1人いたので、ひとまずその子にやってもらってました。だから一応、雑務を担当していた総務部が"戦略企画室"の原型ではあったね。

その後、会社規模が少し大きくなり、フルタイムのバックオフィス担当が必要となるフェーズになりました。ただそこで、WESEEKっていう会社にエンジニアとバックオフィス担当社員が共存したとき、仕事に対する熱意のギャップが生まれる予感がして。それは何としても避けたかった。バックオフィス担当の人に「あなたの仕事は主に雑務です」って僕から伝えといて、社員面談で「自分の人生について一生懸命考えてますか?」とか訊かれたら、間違いなく困惑されるよな、と。

僕は起業当初から、エンジニアと同等の熱意で会社作りに励む機関を置きたかったんだよね。その想いを核として設計したのが"戦略企画室"です。エンジニアたちの仕事のパフォーマンスを維持・向上させる施策を提言することで、彼らが仕事に集中できる環境を造り、結果としてWESEEKの業績を上げるのがねらい。原型の総務部からだいぶテコ入れが入ったね。

―かなり試行錯誤があったんですね。

そうだね。とはいえ自分が会社経営を通じて実現させたいこと自体は変わってない。企画室に要求してることも変わってない。けど、7年前くらいに戦略企画室という組織について本格的に構想を練ってから、ぴったりな人材を入れるまで、道のりは長かった。今思えば理想が先行してたなとは思う。

6~7年前、当時企画室のインターン生だった太田さんが社員になってから今日まで、企画室は太田さん主導で動いてるんだけど…太田さんがエンジニアの人たちから仕事を褒められるのを見て、「あ、僕の狙いに近づいてるな」と直感したね。長年「戦略企画室ってどんな仕事してるかよくわからない」という課題を抱えてて、今も完全には解消できてはないんだけど、そんな中で太田さんは積極的にエンジニアの人たちとコミュニケーションをとってくれてます。

元々エンジニア志望だったことがプラスに働いて皆さんとのコミュニケーションがうまくいってるのかな〜と自分では分析しています。

何でも屋さん

―採用面接を受ける前、WESEEKの企画の仕事は「自社が開発した製品をどんな方針で売り出すか」といった、事業展開の計画を専門的に扱うと想像していました。ですが実際の勤務を経験して、「エンジニアやデザイナーが専門性を駆使して業務にあたっている一方で、戦略企画室は会社の経営を支える業務を幅広くこなしている」という印象を抱きました。「戦略企画室=何でも屋」という捉え方もできそうですが、武井さんはどうお考えですか?

まぁ、間違いではないですね、「何でも屋」は。何でも屋っていうのは、あらゆる手段を採るということ。業務上のタブーとか考えず、「これは自分たちの仕事じゃない」というマインドを捨ててもらう。これは、黒川君が入社前に想定してたようなマーケティング業務でも同じことが言えるようで、「モノを売るという目的を達成するためには、広告や宣伝をはじめ、あらゆる手段を尽くす」のが鉄則らしい。これも何でも屋と言える気がするね。

僕は起業してからずっと、仕事内容の境界線は基本的にぼかした方がいいと思ってる。エンジニア・デザイナーと企画室の境界線はさすがに乗り越え難いけど、前者は社員同士で専門領域を超えた職務を経験してもらってるし、後者も取り組む仕事の種類が膨大です。

正直、エンジニアはその専門性ゆえに「これは自分の仕事じゃないのでやりません」がある程度通りやすい職業だとは思うんだけど、戦略企画室はそういう思考に流されて仕事をしてはいけないと思う。手段を選ばずに会社の環境を改善して、魅力を高めることが至上命題だから。

例えば、消耗品の在庫確認とかって、率先してやろうとする人が出てきづらいと思う。そのとき「在庫確認はエンジニアの仕事じゃないと思うんで、企画室の人がやっといてください」「じゃあやっときます~」で現状を受け入れるんじゃなくて、「もっとスマートな在庫確認の方法」について真剣に議論するのが企画室の仕事であるべき。

―企画室へ抱く理想の大きさが窺えます。身が引き締まる思いです。

まぁ、僕が企画室に要求してることは多いと思う。その甲斐あってか、企画室の人たちは仕事の好き嫌いを意識しないクセが自然とついてくるような気がする。

エンジニアもそう。自身の専門外の仕事に手を出して、いろんな仕事を並行してこなすのが当たり前な環境を、エンジニア同士で構築しています。

―エンジニアの方々は、多様な仕事に触れるのをむしろ楽しんでいる感じでしょうか?

本人たちがそれを喜んでやってるかは、実際にアンケートをとってみないとわからないんだけどね。でもWESEEKという会社は元来、職種による境界に関係なく仕事をすることに価値を見出してる。それを社員たちが喜んでやってくれるように、僕も日々努力してますよ。

―「この仕事はやりたくない」と実際に社員から相談されたら、どう対処しますか?

ある程度要望を聞いてあげます。その結果、本人がやりたい仕事を今以上に覚悟を持って極めてくれるなら、僕も嬉しいから。ただ実際は、本人が極めたいと思ってる仕事が今のWESEEKに必要かどうかを考慮しなくちゃいけない。必要な仕事ならそれに特化してくれて構わない。

本人の要望が叶う・叶わないは関係なく、悩みを抱えて仕事して欲しくはないから、ヒアリングは欠かしません。

"改革者たれ"

―では、私が戦略企画室に触れた当初、印象的だったことについて伺います。インターンの採用面接や入社直後の面談で、武井さんが 「戦略企画室は改革者たれ」 と仰っていたのを鮮明に覚えています。あれは、どういった真意が込められていたのでしょうか?

さっき「企画室は何でも屋です」って言っといてアレなんだけど、「本質的には何でも屋じゃない」ってこと。こう考えるようになった象徴的なエピソードがあります。

数年前、エンジニア採用を全社を挙げて取り組むという機会があった。その時「自分が是非入社してほしいと思った方をスカウトする」いわゆる"ラブレター"を送るという作業を全社員で持ち回りでやろうと決めたことがあって。

そしたら、あるエンジニアから「それって戦略企画室の仕事じゃないですか、エンジニアの仕事ではないと思います」と意見が挙がった。そのとき咄嗟に、エンジニア・武井雄紀の戦略企画室スイッチがONになったんです(笑)「企画室は"専門外の仕事"を引き受けてくれる機関じゃない!」というスイッチが、理屈とかじゃなくて感情的に働いた。

さっき在庫チェックの例を出したね。企画室が何でも屋なら「在庫チェックはエンジニアの専門外だから企画室がやっておこう」になっちゃうけど、そうじゃない。「エンジニアの社員すら積極的に取り組んでくれそうなスマートな在庫チェックの方法」を検討すべきなんだ。そういうアプローチで会社を良いものにしてくのが理想的だと思う。

企画室は何でも屋なのは確か。だけど雑務をただこなす何でも屋になるのが企画室の仕事じゃない。「ルールを決めて会社の方向性を定める」、ここまでが企画室のみに課せられるべき仕事だと考えてます。

―そんなことがあったんですね…今それを振り返ってみたうえで、戦略企画室の人間に求めたい素質があれば教えてください。

企画室は、放っておいたら"改革者"から"何でも屋"になっちゃうので…そこで黒川くんたちに必要とされる素質は、「こだわりを持つこと」だと考えます。

僕なりに整理してみると…エンジニア・デザイナーなど世間的な肩書きがある人は、自分の仕事に自然と線を引きたくなる。一方で企画室は仕事内容に専門性がないから、放っておくといろんな仕事に手を出しちゃう

前者は線がはっきりしやすいのに対し、後者は線引きが曖昧になりやすい。そこで、線がはっきりしやすいモノにはその線が曖昧になるような方向に、逆に曖昧になりやすいモノには明確な線引きをするという方向に、それぞれ力を加えてあげたいわけです。

多分だけど、「これは〇〇さんがやってよ」「その仕事は××さんに投げといて」みたいな、膠着した社会が嫌いなんだと思う。いろんな部署に橋を架けて、仕事を通じてみんながつながっていく。WESEEKではそういう社会を形成していきたいね。

社内通貨"WSD"(WESEEK Dollar)

続きを読む

武井さんにインタビューしてみました(上)

我が名は。

こんにちは!2月より戦略企画室のインターンを始めました、黒川裕斗です!"裕"は"ヒロ"と読むので、クロカワヒロトと申します。幼稚園の送迎バスの点呼から、WESEEK入社後に会社用メアドを戴いたこんにちまでに、"クロカワユウト"と間違えられた回数は、累計で3ケタを超えていると思います。最近は、間違えられないように「おなまえをご記入ください」の欄に予め「黒川裕斗(ひろと)」と記入して先制攻撃を入れています。

バイト先の学習塾で 小学生から「髪の毛クルクルの人」と呼ばれました

企画室に入った経緯

2025年が始まり、気付いたら学部2年が終了しそうなので、インターンをそろそろ経験しておきたいと思ったのが始まりです。私は文学部で心理学を専攻していて、プログラミングなどの経験もないので、ちょっと前までIT企業への就職をハナから諦めてました。ところがインターン募集サイトをスクロールしていたら、「IT企業で企画・広報の仕事をしてもらいます」「部署名は"戦略企画室"です!」という文を見つけ、募集に飛びつきました。

どうやら戦略企画室はエンジニアリングに疎い学生も受け入れ可能らしく、自分は企画・広報に近い仕事をサークルでやったことがあるので、この好機を逃すまいと思いました。あと、趣味で動画編集・投稿もしているので、パソコンを長時間いじるのは昔から慣れており…社風にも馴染んでいけるんじゃないか、という根拠の無い自信を抱いてました。そして部署名が秀逸

タイトルにもある通り

入社直後にさっそく、WESEEK代表の武井さんにいろいろ気になることを質問をしてきました!

インタビューのようすは前・後編に分けてお届けします。今回は前編、主に「IT企業とは」「WESEEKについて」(普段どんな業務にあたっているか、社員の働き方、etc.)というジャンルの質問で固めています。IT企業そのものや、WESEEKについての予備知識を持たない人間の立場から、純粋な疑問を投げかけてみました!

後編では、WESEEKの"戦略企画室"や、インターンに参加する学生への思いを伺っていきます!

なぜインタビューを?

先ほど少し述べたように、私はつい最近まで、ITを自身の進路として考えてなかったこともあり、「IT企業が世間にどういう形で貢献しているか」とか「どういう業務形態なのか」とか、ホントに知らずにインターンを始めた人間なんですね。IT企業のみならず、「WESEEKがどんな道を辿ってきたのか」もまだよくわかっていなくて…。

そう、私は知らないことが多すぎる。ので、そこらへんをいろいろ質問して疑問を解消していきたいなと思いました。じゃあ誰に聞くのが早いかというと、代表の武井さんなんじゃないか?ということでインタビュー企画をやりたいと武井さんに伝え、快諾していただきました。

インタビューの目的を整理

①IT企業そのものや、WESEEKについての予備知識(普段どんな仕事をしているか、どんな風に働いてるか、etc.)を持たない人間として、疑問に思ったことを訊ねる。⇚前編はこっち

②自身はエンジニアである武井さんが、会社を経営する立場になって、エンジニアとは別に「戦略企画室」を設定し、インターン生を多く受け入れるスタイルを採るようになった理由・背景を知る。⇚後編はこっち

インタビュー開始

IT企業について

IT企業の世間の見方

―WESEEKは2005年設立、今年で20周年となりますが、創業からこんにちまで、WESEEKに限らずIT企業自体が世間からどのような評価を受けていたと感じていますか?

僕が起業したのはたった20年前のことだけど、それ以前からずっと、ITという仕事は社会インフラを担う重要な仕事として捉えられていたはずです。そんな中でも、ここ数年のIT業界のジャンプアップはすさまじいと思う。

1つ目はコロナ禍以前/以後の変化。飲食、旅行をはじめさまざまなサービス業が軒並み業績を落とした一方で、ITは業績が下がらなかった。この事実は、IT業界の仕事が一気に注目され始める要因になったね。ウチもコロナ禍以降、いろんな人がインターンに志望してくれるようになった。その中には、プログラミングに関心があって事前にさまざまな経験を積んできている人もいれば、ITの仕事はよく知らないけどとりあえず応募してみた人もいて…両者の二極化がコロナ禍以前より激しくなった印象。

2つ目は2023年ごろから始まった生成AI全盛期だね。既に身近な場面で使われ始めてるものだけど、IT業界も生成AIを活かした業務を早い段階から開拓してきた。パラダイムシフトが起きるたびに、ソフトウェアは柔軟に対応・発展していくことができる。だからIT業界は昔以上に注目されるようになってきたと感じますね。

フレックスタイム制

―WESEEKに入ってから意識するようになったのが、フレックスな勤務体系でした。会社を立てた20年前、フレックスタイム制は世間ではメジャーだったのですか?

他の企業を調査してたわけではないけど…おそらく普通に浸透してた制度だと思います。メジャーじゃない時代ってのは、平成より前の、40年前の話だから。20年前は、「イマドキだね~」と言われるくらいで。ITなら普通でした。

―勤務を始めた頃、朝10時にオフィスが開錠する日常が、個人的には衝撃でした。フレックスタイム制に対して、何かしらのこだわりがあるのでしょうか?

そこらへんは意識してやってる節があるね。言語化すると、「フレックスタイム制・裁量労働制の再定義」を図ってます。

他の会社は、ウチほど緩いフレックスじゃないと思うんですけど、WESEEKは文字通りのフレックスです。だから、WESEEKのフレックスと一般的なフレックスは厳密には違う。朝10時に始業して夜17時にあがる、昼14時に出勤して夜22時まで仕事する…。これ、フレックスタイム制においては特に問題ないはずだから。

一般的な慣習に留まらない、アレンジされたフレックスタイム制を敷くことで、「本来のフレックスタイム制ってこういう意味だよね」「専門家による裁量労働制のあるべき姿ってこういうのだよね」と主張しているイメージです。

WESEEKについて

働く人の特徴

―ここからは、WESEEKに的を絞った質問をしていきます。まず、どんな人がWESEEKへの入社を志望しますか?学部などはある程度絞られますか?

高田馬場オフィスってこともあり、インターン生だと早大生がそこそこ多いけど、学部はバラバラ。理系も文系もバラバラだし。元自衛隊だっているし

唯一固定化されてるのは男女比だね。社員も含めほぼ男性。

―実際男性ばかりなのは気になりますか?

気にならない人もいるだろうけど、会社経営に於けるダイバーシティの面で、男女比とかは重要な属性だと僕は思ってる。男女もそうだし、若手からベテランまで、「老若男女が働けている会社である」というポイントは大事。そこを重要視して職場を決める労働者も一定数いますから。

―では、現在WESEEKで働いている方は、IT一筋なのか、さまざまな職を転々としてるのか…どういった傾向がありますか?

今在籍中のベテランはIT一筋の人が多いね。インターン生はIT以外の会社で働いた経験を持つ人が結構多い。

―なんとなく、ベテランのエンジニアほど各社を転々としてきているイメージがあったのですが、違うんですね。

まあ、世間一般で「転々としてる」と表現される人も、多くて3,4社ほどだと思います。ウチのベテランエンジニアで転職経験がある人は、だいたいウチが2社目って人ですね。

直近の業務

―次に、WESEEKの業務についてお伺いします。最近では、WESEEKのエンジニア・デザイナーの方々は、どんな業務にあたっていますか?

大きく分けて3つです。

1つ目は、GROWI/GROWI.cloudの開発です。今は、GROWI AIの開発にも注力してます。生成AI全盛期ですからね。GROWIもAIに対応していきます。

(GROWI のリンクはこちら ⇒ https://growi.org/ja/)

(GROWI.cloud のリンクはこちら ⇒ https://growi.cloud/)

2つ目は、受託開発です。人数・売上規模ともにこれが一番多いかな、インターンも社員も。我々のお客様は、大手通信系企業が一般的で、ゲーム会社もよくお世話になってます。

3つ目は、自社開発のゲームです。まだ公に発表してない開発中のゲームなんかがそうだね。

黒川です~
取材当時は未発表でしたが、先日情報が公開されたのでこの場を借りてご紹介します!
タイトルは、『不可思議メメメは寝ていたい』です。以下のリンクをぜひご覧ください↓↓↓

公式アナウンス(X/旧Twitter)
https://x.com/mememe_neteitai/status/1899663813999570952

記事
https://automaton-media.com/articles/newsjp/fukashigi-mememe-20250312-331302/

―結構あっさり未公開情報を喋ってくださいましたが…企業秘密とかあんまりないですか?

いや~ほぼないよ?(笑) 開発チームが「タイトルは公言しないでくれ」って頼んでるわけでもないから、普通に言っちゃったけど。

多分、「IT企業にも企業秘密ってあるんだろうな」って漠然と思ってるだけの人が大半なんじゃないかな。インターン生も社員も。けど、「どんな情報が企業秘密に当たるのか」ってあんまり意識してないんだと思う。

そもそも「企業秘密が必要になるケース」って何なのかって言うと…社内で代々受け継がれてきた独自の技術・情報が公になることで、別の会社がそれをコピーしてその会社より利益を出す恐れがある、つまり会社の競争優位性が脅かされる場合なんだよね。

じゃあ「WESEEKの競争優位性」ってどこにあるのか?僕は、「各社員のスキルや、会社が形成している文化」だと考えてる。「優れた技術を持った仲間たちと共に切磋琢磨しながら働ける環境」を整えることに注力してるので。ウチの競争優位性は企業秘密で守るものとかじゃない、だから企業秘密も特に設定する必要がないっていう順序。

もちろん、大切なお客様の個人情報みたいな、外部に漏らすべきでない情報は企業秘密ってくくりになるけど。逆に、秘密にしておかないといけない情報はそれくらいだけだね。

オフィスの開業・移転

―前半戦最後はオフィスに関する話題です。これまでWESEEKは、別府オフィスの開業や、飯田橋から高田馬場への移転等を経験してきたと思います。なぜ開業・移転することになったか、その背景をお訊ねしてもいいですか?

別府から話そうかな。まず、伊勢さんという社員がもともと東京のオフィスで勤務してました。けど、家庭の事情でどうしても地元・別府に帰らねばならず…で、当時はコロナ禍前でリモートワークも浸透してなかったから、やむを得ず退職した、っていうことがあって。

その後、ウチが旧高田馬場オフィスから飯田橋に拠点を移すとなったとき、オフィスが広がって人数も増やせるようになったんだよね。それで「伊勢さん呼び戻してみようか」と思い、飯田橋に誘ってみました。すると「別府は離れられないので、リモートでいいなら働かせてください!」と言ってきて。そのときに「地元でリモートワークするなら、別府にオフィス立てちゃうか」とふと思いついたのが、別府オフィス誕生のきっかけだね。

別府オフィス完成後は、本社同様人材採用やスカウトもしてたけど、人数がなかなか増加しなかったので、近々(2025年3月末日)閉鎖することにしました。ただ、「地方に別のオフィスを立てる」っていうのはいい経験になったから、これで終わりにはしたくない。地方とか海外とか、サテライトオフィスをまた作ってみたいと思っている。そのかわり「立てるのは3人集まったら」とか、そういう縛りは必要だろうね。

別府と高田馬場をつなぐモニター

次に飯田橋から高田馬場への移転かな。さっきも言ったように、今より前にも高田馬場に本社を構えた過去があって、今のオフィスは新高田馬場オフィスなんだよね。2019年初めに転居を決めて、理想的なオフィスを求めて東京中を探し回りました。錦糸町、人形町、五反田、目黒…と。

ただこれは結果論だけど、2019年は一番タイミング悪かったね(笑)転居して早々にオフィスを閉めなきゃいけなくなったから。コロナ禍以降の方がラクにオフィスを探せたと思う。

内装の考案は、戦略企画室の社員が立候補してくれて、インターン生にもやってもらいました。それこそ、今インタビューをやってる会議室のデザインもその人たちに任せてたね。

こんにちは、吹き出しで登場させていただきます企画室社員の太田です。
私はまさにこのオフィス移転プロジェクトのためのインターンとして2019年に入社したんですよね。
いつの間にか社員になり、WESEEK歴6年目になろうとしております。

―そういえば、会議室はこの水色の部屋と緑色の部屋の2つありますよね。それぞれ"LAMUNE(ラムネ)"と"ZUNDA(ずんだ)"と名前がついてますが…どうしてこういう名前になったんですか?

なんでだっけ?(笑) 正直僕は把握してないです、気付いたらそういう名前になってた。

水色の壁の"LAMUNE"
緑色の壁の"ZUNDA"

会議室の内装案を書いていたWikiに私が小さくメモしていた「ラムネ」という単語を採用してくださったのがきっかけ、という思い出を胸に生きてきたのですが。
…真偽は不明です。

移転時のこだわり

―オフィス1つとってもさまざまな背景があるんですね…きょうインタビューするまで、別府は武井さん縁の地だからオフィスが立ったのかと思ってました(笑)

ないです。たっちゃん(伊勢さん)に縁があるだけです(笑)ただそれで言うと、一番大事にしてるのはウチで働いてくれる「人」なので、「その人を獲得するためにオフィスを立てよう」っていう順序は、ウチがなにより「人」を重要視していることの裏付けだと思う。

オフィスの移転先も、例えば錦糸町だと通いづらい人が多くて、23区の西の方が通いやすい人が多かったんだよね。高田馬場に決まったのは偶然だけど、高田馬場なら通勤に文句も出づらいだろうということで、ちょうどよかった。

僕個人は、テレワークをあまり推進してないんです。オフィスで働いてほしい。そうなると、みんなが来てくれるオフィスにしたいわけね。だからいきなり移転先を横浜や千葉にするとは考えてなくて、都内のアクセスしやすい場所にオフィスを立てる、その方針は今後も変えませんよ。

―次の移転先は思い浮かんでますか?

場所に関しては、都内に立てること以外に細かいこだわりはないです。そこを気にしてたら他の大事な条件を満たせなくなるから…

―"大事な条件"とは?

眺望です。

―眺望?

眺望です。旧高田馬場は眺望が良くて、名刺のデザインもそれを模してるくらいなんです。でも、飯田橋に移ってからは眺望があんま良くなくて…当時働いてたメンバーはそこまで眺望を気にしてなかったんだけど。で、新高田馬場に移転したら、社員やお客さんから「眺めいいね!」って言ってもらえて。「これは眺望が見直されたんだ」と思ったね。オフィスに日光が入ってきて、抜け感があって、「会社行きたいな~」って思ってもらえるような。僕は、そういうところこそ一番大事だと思うんです。

武井さんの名刺を例示(携帯番号のみ伏せております)

―モチベーションにつながりますよね

そう。出勤前に、出勤したときの風景を思い浮かべるわけじゃん?毎週月曜日になるとSNSで「出勤したくね~(泣)」って言ってる社会人を山ほど見かけるけど…そういう場面で、出勤したときに「たのしい!」と少しでも思ってもらえるような、プラス査定になるような要素として"眺望"はこだわる価値があると思います。まあ眺望以外にも、オフィスの広さとか駅からのアクセスとかもあるけど。そこら辺を優先すると、やっぱりオフィスの場所って言うのは優先度が下がるんだよね。

あと、高田馬場が便利だから、動きたくないってのもある。移転というより、「高田馬場に2つ目のオフィスを構える」のがある種理想かも。収益が今より上がれば、場所取ってみたいよね。

高田馬場オフィス 迫力満点の眺望

ここまでの感想と次回予告

インタビュー前半のようすをお届けしました。いかがでしたか?

ここまでのお話で、武井さんが会社を経営するうえでのこだわりが垣間見えたのではないでしょうか。特に、フレックスタイム制の"再定義"や社員の年齢性別のバランスで言及していたような「職場環境の理想」や、別府オフィス誕生のルーツとなる「社員ファーストの精神」が、こだわりの象徴と言えると思いました。あと、これをご覧になった皆さんには、是非とも職場の"眺望"に注目してもらいたいですね。眺望の重要性は、本編で武井さんが語っていた通りです。

次回も武井さんに直撃取材します



次回は武井さんへのインタビュー後編になります。戦略企画室について深掘りしたり、インターン生への思いを語っていただいたりしました。前編以上に武井さんの情熱が炸裂すると思いますので、お楽しみに!!